2004-05-23から1日間の記事一覧

「マルホランド ドライブ」

二度目。分かりやすいデビィッド・リンチ。 勘違い女の転落人生、恋の悲劇。ディアナへの愛情も同情も皆無なリンチの悪意に痺れる。愚かな女は、どこまで行っても愚かだ。 それにしてもここまで分かりやすくて、人に説明しやすいリンチ作品ってのも珍しい。

物理的に一緒に傍にいるのに、思いは分からない。手を伸ばせば指先に触れる場所にいるのに、指を伸ばす事ができない。 歌に自分の気持ちを託すほど、愚かにはなれないし。悲観してみせる程、賢くもない。 ぐずぐずと言葉を発する程、するくもないし。馬鹿で…

カンヌでマイケル・ムーアの「華氏911」が、パルムドール。快挙だ。どこぞの黄色い猿が脇役風情で偉そうな顔している中年アイドルが出席している恥ずかしさを吹き飛ばすような、こういう映画に賞を与える姿勢を賞賛したい。

拉致被害者の家族が一部帰国。ニュースをだらだらと見ている。この国に生まれた事を悲しく思う。ひとつの国として主張も出来ず、つくり笑顔で貢ぎ物をするような指導者。その慘めな姿を批判できないメディア。表層の感情でしか感想を言えない国民。左の馬鹿…

『立喰師列伝』押井守

『イノセンス』山田正紀

映画のノベライズ。と言う事になっているが、正確には映画のエピソードの前日譚。やたらと内省的に語るバトーが格好いい。押井のバトーともスタンドアローンのバトーとも違う、山田のバトーが情けない程に内省しまくっている姿に共感する。 非情だと自分を意…

「キル・ビル Vol.2」

Vol.1は今までのクエンティン・タランティーノを超えた超B級テイストアクション活劇として、最高にお気に入りだ。Vol.2に期待をするなって言うのが無理な話だ。 映画としてはVol.1とVol.2の2本で一本の映画として考えれば良いんだろうけど、このテイストの…