2004-12-25から1日間の記事一覧

「閉ざされた森」

オファーがあればどんどん出演する印象のサミュエル・ジャクソンとジョン・トラボルタ。冗談だけれど、多作な二人。まあ可もなく不可もなくな映画。退屈じゃないけど、それで?シリーズものにしたいんでしょ。するつもりでしょ。思わせぶりな8も、大した事…

「ロスト・イン・トランスレーション」

面白かった。俺としてはホテル映画と呼びたい。旅先のホテルでのやる事のない退屈とホテルステイを描いた映画は他にない。ほのかな恋心は旅先だけで体験できる浮気心だし、普段と違う感触で進む時間の感じが良く伝わってくる。五つ星の最高級ホテルに泊まっ…

「華氏911」

字幕無し版を観てから数ヶ月ぶりに、吹き替えで観た。 やっぱりこの手の映画は、しっかりと言葉の意味を聞き取れないと真意は伝わってこない。まあ映画から日本語に翻訳されているいる時点で変化してしまったりこぼれてしまっている部分もあるんだろうけど。…

『呪い人形』望月諒子

『神の手』以降のデビュー三部作の最終作。密度の濃さはデビュー作が一番だけれど、この作品でも人の心理の奥にある欲望とどうしようもない物事を書き上げようと言う姿勢は薄まっていない。 作品については三作全てを読んで欲しい。損はしない。 この文庫の…

『雪虫』堂場瞬一

う〜ん。読んでいる間は熱中して作品の世界に引き込まれ、主人公に感情移入できているのに、読み終えて扉を閉じたとたんに、何も残らない。事件の解明と刑事としての生き方に、家族の問題を絡められてもな。家族の問題が終わった後の、第二作、第三作を読ん…

『魔王』伊坂幸太郎

講談社の文芸雑誌「エソラ」に掲載された長編。 作者には珍しく、周囲にある悪意を分かり易く真ん中に置いて物語りを紡いでいる。キングのデッドゾーンを意識した構成だけれど、ここに書かれている物とキングとは別なものだ。 作者のいつもの軽妙な口調は健…