2006-04-09から1日間の記事一覧

『陰日向に咲く』 劇団ひとり

けっして美文ってわけじゃない。けれどこの作品の文章は、良いと思う。 劇団ひとりの処女作。抜けていて、おバカで、卑屈で、落ちこぼれと言われるような小市民的なダメな人物逹の物語。俺にとって日常の延長として、自分のことのように感情移入しやすいキャ…

『Op.ローズダスト』 福井晴敏

いや〜満腹。福井節炸裂。 くたびれた中年オヤジの復活と、ナイーブすぎて尖ってしまった陰のある少年の再生の物語。バックにはこの国の閉塞感と軟弱で腐ってしまった現状への否定。今回は振りすぎた安易な右翼の否定まで含まれているってんだから、どこに不…