2006-08-22から1日間の記事一覧

「クラッシュ」

人生は単純じゃない。そんな単純なことなのに、つい日常の中で忘れてしまう。特にフィクションの中には、単純な構図ばかり求めてしまいがちだ。そんな安易なフィクションではなく、今の生活の中にある、日々の営みの中での人と人の関係、複層にからみあった…

「ナイト・ウォッチ」

『ブルースカイ』 桜庭一樹

『腑抜けども悲しみの愛を見せろ』 本谷希子

日本エンジェル大賞で、受賞した企画の原作。舞台の小説化でもあるらしい。虚言癖のある精神を病んだ長女と、兄、妹、兄の嫁の物語。地方都市の郊外と言う、情報から取り残されて閉塞感しかない場所で、行き場の無い愛憎が煮詰まっていく。家族の間に溜まっ…

『セカンド・サイト』 中野順一

『無痛』 久坂部羊

『LAST』 石田依良

『動物園の鳥』 坂木司

『仔羊の巣』 坂木司

『クライマーズ・ハイ』 横山秀夫

『老ウ゛ォールの惑星』 小川一水

『向日葵の咲かない夏』 道尾秀介

『骸の爪』 道尾秀介

『愛が噛みつく悪い星』 東山彰良

『ルート350』 吉川日出男

これは尖っていて、微妙な熱さがあって、心地よい退屈さのある本だ。

『川を覆う闇』 桐生祐狩

これは奇妙な本だ。ちゃんと後で書きたい。

『宇宙の果てのレストラン』 D.アダムス

なんで、今まで読んでなかったんだろうと、思うかなと思っていたけど、それほどでもなかった。古典は早いうちに読んでおかないといけないね。横順(今日二度目だ!)のパロディの方が、バチグンにナンセンスで面白かった。

『銀河ヒッチハイク・ガイド』 D.アダムス

『やみなべの陰謀』 田中哲弥

面白い。横順を初めて読んだ時の興奮と同じだ。しかも泣けるんだ。ちょっとだけだけど。

『ロミオとロミオは永遠に 上・下』 恩田陸

懐かしいと言うには微妙に最近なアイテムてんこ盛り。そこは面白かった。でも残念ながら突き刺さるものも、引っかかるものもなかった。文章は巧いんだけどね。

『黒冷水』 羽田圭介

自己満足で、自己言及のための言葉は、気持ち悪い。書きながら、息苦しい事も含めて気持ち良かったんだろうなと思うよ。気色悪いけど。

『白い不等式』 眉村卓

少年誌向けのジュブナイルは、健全で少しだけ闇の影がある。ガキ向けと割り切らない、当時の作者達の作家としての姿勢のせいだろう。この作品の設定は、60年代の青い青年達の意図が透けて見え過ぎるが、それでも純粋に少年のための物語として面白いのはさす…

『さまよう薔薇のように』 矢作俊彦

矢作の描くヨコハマは、いつまでたっても不良な男(の子)の憧れの街だ。クレイジーケンバンドに通じるヨコハマ、ヨコスカなんだよな。車で一時間ちょっとで行ける横浜じゃない。俺には、永遠に辿り着けない、目指すべき街だ。この街で過ごすための修行を日…

ごぶさた。 仕事もひと段落着き、やっと時間ができた。以下は備忘録のリスト。気になったものは、思い出して、かつ時間ができた時にぼつぼつと感想でも。