『ハナシがちがう!』 田中啓文 ★★★☆

『裁判長!ここは懲役4年でどうですか』 北尾トロ ★★☆

『歌うクジラ 上・下』 村上龍 ★★★★

iPadの電子版を、発売と同時に購入してたけど、まるで進まなかった。紙の本で読む快楽ってのはやっぱりあるなと実感。 移動し続ける事、言語をテーマにしたこの小説も、いつものように面白かった。でも、構築した世界を破壊しない村上龍って、初めてじゃない…

『日本沈没 第二部』 小松左京+谷甲州 ★★★

『原色の想像力』 大森望・日下三蔵・山田正紀編 ★★

『アリスへの決別』 山本弘 ★★★

常識やカルト、とんでも科学などに関する話が中心の短編集。「リトルガールふたたび」2ちゃんなどの匿名ネット発言の、無責任な暴力と無脳化をめぐる現在進行の静かな恐怖とデストピアな未来な話が秀逸。俺にはちっともデストピアには見えない。こんな世界に…

『遠い響き』 藤谷治 ★★

藤谷節が冴え渡る物語。どうやって紹介して良いか分からない今時のナイーブな青年の受難(主人公的には)らしき半生のお話。

『NOVA2 書き下ろし日本SFコレクション』 大森望編 ★★★

この『NOVA』と早川の年刊日本SF傑作選の2シリーズのおかげで、ここ最近日本の良質なSFに沢山触れられるのが嬉しい。昔筒井康隆が徳間文庫で刊行していた年刊日本SF傑作選を思い出す。ページめくるたびにワクワクするSFの面白さを教えてくれた、あの本たちと…

『量子回廊 年刊日本SF傑作選』 大森望・日下三蔵編 ★★★

『獣の樹』 舞城王太郎 ★★★★

心地良い疾走感。馬から十四歳くらいで産まれた僕がめぐる、名前と物語と世界と蛇と邪悪と樹木のお話。馬の駆ける疾走感が、様々な思想を超えて脳内を駆け巡る。

『代行返上』 幸田真音 ★★

著者の潔い問題意識がよく伝わってくる。小説として読ませるか否かでいえば、普通の文章で、あまり面白み感じられないのは事実だけど、真摯な問題意識と正直な危機感は読後の爽やかさにつながってると思う。

『鉄騎兵、跳んだ』 佐々木譲

『叫びと祈り』 梓崎 優 ★★★

賞をとった「叫びと祈り」は、良くできた作品。このトリックは気がつかない。しかも爽やかだ。

『ルドルフ・カイヨワの憂鬱』 北國浩二 ★★

『終の住処』 磯崎憲一郎 ★

『夏の魔法』 北國浩二

『1gの巨人』 大山尚利

『初恋/猿駅』 田中哲弥 ★★

田中哲弥の短編集。全てが奇妙な味の物語。奇妙?奇形?奇抜?そんな感じ。駅に降りたら、そこは全面猿しかいない駅だった「猿駅」は特にお薦め。

『青嵐の譜』 天野純希 

『リロ・グロ・シスタ』 詠坂雄二 ★★

トリック最後まで分かんなかった。不思議と癖になる文体だな。嫌いじゃない。

『遠海事件』 詠坂雄二 ★

『無限ループ』 大村あつし 

『バイバイ、ブラックバード』 伊坂 幸太郎 ★★★

いつもどおりだけど、気持ち良いんだな〜。伊坂は好きだ。

『全滅脳フューチャー!!! (本人本)』 海猫沢めろん ★★

暗黒中二病。ドロリとした手応えは、ダークな気分だが、どこか底音に爽やかと言うか無情な清らかさが流れている。歪んだ貴方にお薦め。

『風の中のマリア』 百田尚樹 ★

蜂だけの物語。でも、人生。擬人化が酷かったら酷評するつもりだったけど、ほど良いバランスで、読書中は蜂の気分。変わった本だよな。

『未来医師』 フィリップ・K・ディック ★★

ディックにしては良く纏まっている。その分ディックを読んだって満足感は薄い。でもこの頃の彼は、パルプSFとしての良作を書いてるんだよな。この時代があっての『ヴァリス』であるのは間違いないけど、まあ気軽に読める普通のパルプSF。

『トギオ』 太郎想史郎 ★★★

前半は秀逸。最後の失速が惜しいが、全篇に漲る力強さと意思は凄い。

『川は静かに流れ』 ジョン・ハート ★★★

『さよならの接吻』 ジェフ・アボット ★

『黒龍江から来た警部』 サイモン・ルイス ★★

本土の言葉しか話せない中国人がイギリスで個人的に調査をする、て設定だけでも大成功だ。作者は中国人ではないが、本土の空気や位置づけが良く描けていて面白い。