国家の活力がもっとも漲るのは、一人あたりの国民所得が1500ドルに達した時点だ。このとき国家国民は豊でもなく、さりとて貧しくもないという平衡感を獲得する。過去は彼方へと走り去り、遠い未来には夢と希望が満ちている。人々は自らの力で成してきたものに愛着と誇りを持ち、遠い未来には夢と希望が満ちている。すべてを新しくする危害に胸を膨らませる。国にとっても国民にとってもまさに黄金の時代だ。わが国で言えば1970年代の初頭がそういう時代だった。きみも覚えてでいるだろう、大阪で万国博覧会が開かれ、3Cが充足に普及してい

白石一文「一瞬の光」