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「早春スケッチブック」

まだ全部を見終えたわけではないけれど、今の自分が沢田に対した時恥ずかしいと感じる事がないか、胸をはって彼に意見なり言葉を語るなりできるのか、と考えるとどうしようもない気分になる。この十数年何をして生きてきたのか。
当たり前の事をあたりまえに言えない、言わないための処世術を身につけただけなのか。それでも闘っているつもりだし、その自負も充分にはある。それでもあの頃思っていた大人との微妙なギャップを感じ、恥ずかしいと思う。
誰よりもあの頃の気持ちを大切にして大人になろうとして来たはずなのに、俺はありきたりじゃねぇか?俺は良い大人ぶろうとしてないか?俺はただエキセントリックに見せようとしてるだけじゃないのか?平凡を嫌うと言う凡庸に落ちていないか?
四十になる前に、もう一度このドラマに出会えた事は本当に良かった。
で、俺の樋口可南子はどこにいるんだ?樋口可南子であり岩下志摩でもある女性がさっきまで部屋にいたような気がするけど、風のように帰って行ってしまったよ。どうすりゃいいんだよ。