「エコエコ アザラク3」

佐伯日菜子の黒井ミサも、黙っていればそれなりに趣がある。しゃべると口元のだらしなさが、女優として決定的にマイナスだけれど。
決定的にこの映画が駄目なのは、台詞がちっともちゃんと聞こえない事だ。録音のバランスと役者の言い回しが最悪だ。これはもう内容以前に制作の致命的なミスだ。
最終的にこの映画は、萩原由紀のプチゴージャスな雰囲気だけを観て微笑む。それ以外にはない。
集団で出てくる女子高生には、少しも魅力がない。映画内演劇の未熟な演技が、そのまま映画での演技にも繋がるどうしようもなさ。十代の女子が好きなら観ても良いけど、それ以外には薦めようがない。
三輪なんとかって言う女優が、ぐちょぐちょした物に汚されながらはい回るシーンは、観ていてグロで面白かった。
中途半端なシナリオに、中途半端な役者と演技、中途半端な世界観と造作。何も褒める所も観るべき所もない。典型的な駄目日本映画だ。