暑さに感性が鈍り、今は何もかもがどうでもよい気分だ。
これで湿度のない気候なら、前向きなどうでも良さなんだけれど、じっとり湿った空気のせいで鼠色のどうでも良さだ。
せんべい布団にシミーズのまま横になり、乱れた裾を気にすることもなく、どうとでもしてよと力無い流し目を投げかける三十前後の女のような、どうでも良さだ。心地良い。
腐り始めた桃が一番旨いように、爛熟した腐敗と堕落は実は一番気持ちよいんだな。
今関わっている女性たちとのどうでも良い快楽目的の諸々は、こういうシーズンじゃなきゃ動かせないよな。