イブ

どうでもいい。まあ浮かれる回りに、ミーハー気味な気分はちょっと浮き足立つが、それでも大した思い入れもない。
バブル絶頂期には、銀座のヨットクラブでダイニングクルーズ、高級ホテル、薔薇の花束なんて事もあったけれど、商業主義ばりばりの見え見えイベントになんの楽しみがあるっての?
と仕事をしていたら、同居人からメール。結局少し早めに仕事をあがってドライブデートしてきた。なんとも優柔不断な俺。その柳のような柔らかい物腰と決断力の速さが俺自身好きな所。
八時過ぎに軽く都内を流し目的のレストランに行くが、残念なながら駐車場が満車。第二候補に移動して、遅めの夕食。まあケーキも頼まず、クリスマスコースでも無いので、普通って言えば普通。
帰りに少し足を伸ばしたいと言うリクエストに応えて、あえて典型的な場所、六本木ヒルズの足下けやき坂へ向かった。
11時ちょい前に到着したらTV朝日の脇のクリスマスイルミネーションは、到着と同時に消えてしまった・・・。なんとも気の利かないビルだな。
でもけやき坂のイルミネーションはしっかりと点灯していた。渋滞気味の道路をゆっくりと流す。歩道は人だらけ、この寒い中何が楽しくて何もないこんな場所を歩くのか理解できない。幸せそうにも見えないし、満たされているようにも見えない。日本中の精神の田舎物が集まってるって感じだ。それにしてもどうして、こういうミーハーな場所にはヤンキー系が湧いて出てくるんだろう。今だに生息しているんだな。
大きなサンルーフをオープンにして見上げるイルミネーションは訪問客の質、場所の品の無さに関係なく美しい。白くて青い電球は冷たいようで暖かい。あんまり会話をする事なくゆっくりと走るドライブは楽しかった。
対照的に帰りに通った表参道のなんともわびしかった事。無知で低能な半端な精神の田舎物に媚びた上に、いつのまに取り残された場所の哀しい事ったら。