「40歳の童貞男」

想像していた電車男のアメリカ版みたいなものではなく、以外と微妙な恋愛映画だった。
適当な所で笑えて、すこしほろりと来て、マニア趣味に共感できて、最後のハッピーエンドに感動する。高年齢の童貞の問題は、日本以上にアメリカでも問題(?)になっていると聞く。日本の生き方としてのオタクとは異なるらしいが。
この映画に出ている40歳の童貞男は、オタクじゃない。微妙にボンクラってわけでもない。マニアなだけだ。好きなものに真剣なだけの優等生が、自分の殻を割って新しい世界=恋の成就を果たす。シンプルな成長物語じゃないか。だから安心して最後まで映画を観ることができるけれど、オタクであることをギャグして、こちらの自虐的な気分をくすぐられる楽しさは薄い。
自虐の楽しみを求めるオタクには、あまりお奨めできないけれど、ちょっと変わった恋愛映画を楽しみたい方にはお奨めだ。