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「アバター 3D IMAX」★★★

3D元年の象徴として、凄い作品だと思う。
冒頭の冬眠カプセルのカットで表現された奥行きだけでも、過去の3Dとは違う迫力と存在感のある画でガツンときた。
CGの少ないカットでは旧来のレイヤーに見える立体シーンも所々にあり、ちょっと期待が大きすぎたかと不安になったけれど、パンドラのシーンでは立体である事、奥行きを持つ事の映像の凄さは実感できた。飛竜に乗って飛び回る空間の爽快感は気持ち良かったし、滝への高さの恐怖は真骨頂だと思う。
だけれども、3Dについて言えば、上には実感して面白かったとは書いたけれど、映画として本当に必要な事なのかとも疑問に思う。
イベントやアトラクションとしての爽快感や体験の面白さはさておき、映画としてこの立体がどこまで“映画”に必要なのかが、どうにも未消化だ。モノクロの時代にも、カラーになってからも、演出で十分に奥行きや高さの爽快感や恐怖を描いてきたものは実写アニメを問わず多数ある。2時間をずっと3Dにつきあってくるとすでに自然に感じている感覚は2Dとの違いが判らなくなる。2D版を観ていないのでなんとも比較のしようが無いけど、ストーリーと3Dとの結びつきがどこまで必要であったかは、どうにも疑問だ。
モーションキャプチャー、特に目の演技のキャプチャーのためのテクニカルな進歩は、これからの映画にとって、とても重要なものだと思う。異性人の女性が、途中からとても愛しい存在に感じられるのは、演出の力と同時にこの画期的な目のキャプチャーの技術によるもので、この感情移入を促す表現は、これからのCG映画のコアの一つになるだろう。
ストーリーは、早川SFの古いシリーズのようだし、日本のアニメや物語に慣れている俺たちにはそれほど奇異で新しいものではない。もののけ姫はこの一歩先にあるしね。でもあのアメリカが、ラストカットに受けた衝撃−パンドラ人に感情移入した上でのラストの衝撃は、大きかったんだろうな。