『「宇宙戦艦ヤマト」をつくった男 西崎義展の狂気』 牧村 康正,山田 哲久 本 読書メーター

「宇宙戦艦ヤマト」をつくった男 西崎義展の狂気 (講談社+α文庫)

「宇宙戦艦ヤマト」をつくった男 西崎義展の狂気 (講談社+α文庫)

 

 読書中ずっと爽快と嫌悪を感じる、生々しい男の話だった。60年代後半産まれの映画、アニメ好きには、西崎、角川、奥山、山本の4人のプロデューサの名前は忘れられない。私的ヤマトFCを作った私には特に西崎の存在は大きかった。いたる所で「愛」と語る胡散臭い山師。ヤマトを創った偉大な男。何よりもプロデューサと言う職業を憧れの仕事にした男だ。彼の偉業と醜悪で横暴な行動・欲望はコインの裏表だ。こんな彼(ら)でなければ、熱狂と桁外れの興奮とロマンを与えてくれる作品は創造できない。規格外の狂犬が、今再び現れる事を強く願う。