『出版禁止 死刑囚の歌』 長江 俊和 本 読書メーター

出版禁止 死刑囚の歌

出版禁止 死刑囚の歌

 

 前作から数年、格段と小説としてのレベルが上がっていた。表の話だけでも、終盤の彼の行いと言葉に、一条の希望を感じ余韻を残す良いエンディングだった。ネタバレ解禁日までは詳細には触れないが、隠された真実の忍ばせ方が憎いくらいに巧妙だ。気づいたつもりの真実の、さらにもう1つ裏側がある事にたどり着いた時の驚きも強烈だった。あなたのそれは、本当に隠された真実か?