ネタバレ注意
映画や小説の感想は、ネタバレを気にせずに書いてあります。
ネタバレやオチを知ってしまうのが嫌な方はご遠慮ください。

『宿命 (上・下) ワンス・アポン・ア・タイム・イン・東京 』 楡 周平 本 読書メーター

学生運動に遅れて産まれた。しらけ世代の次のバブル世代にあたる。高校の頃には、学生運動に対して憧憬と軽蔑と少しの恐怖を抱いていた。教育実習生の日報に「革命を忘れるな!」などと書いたりもするおかしな餓鬼だった。マスコミの端くれに就職すると学生運動の残党が多くいる事に驚くと同時に、のほほんと普通に企業で働く様に怒りを感じたりもした。主人公の女性が革命の火を胸に抱き続け、人の人生を狂わしてでも実現しようとする姿に、かくも革命のロマンは根強く滑稽なのかと改めて感心した。革命の先には何があるのか?永遠に解けない謎だ。

宿命(上) ワンス・アポン・ア・タイム・イン・東京 (講談社文庫)

宿命(上) ワンス・アポン・ア・タイム・イン・東京 (講談社文庫)

 

 

 

『ブレードランナー2049』 映画 アンドロイドは、電脳女の夢を見て夢精するか?

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IMAX3Dにて鑑賞。

丸の内爆音映画祭でチケット購入していたが、諸般の事情で観られず、やっと鑑賞できた。

 

観客が数人しかいなかった地方の映画館で、身体と脳味噌が震える興奮をしながらも、誰にも語れない/語る相手がいない体験をしてから、35年。

まさか、正当な続編、あの時と同じかそれ以上の興奮をスクリーンで味わえる事か出来るとは思っていなかった。

オープニングの瞳と風景から始まるファーストシーンん観ただけで、興奮に震えた。

 

P.K.ディックの原作は、前作のオリジナル版を観る前から何度も繰り返し読んでいた。

マーサー教、感情オルガン、機械仕掛けの羊、レプリのLAPDなど、原作の魅力ある設定が大幅に切り捨てられていながらも、人と人でない者の違いは何なのかと問うディックの根元的なテーマは、しっかりと掘り下げられていて、それらをかって一度も観たことのないリアルな未来のヴィジュアルの洪水で形にした映画に、ノックアウトされたのが今でも思い出せる。

 

新作『2049』の衝撃はいくつもあるが、何よりも響いたのは主人公KとAIジョイとの恋だ。

デッカードとレイチェルの恋の先にある話がストーリーの根幹に流れながら、それに上乗せる形で現代に繋がる情動を投げ掛けてきた。

 この点から観ればこの映画は、切実で、ピュアで、残酷な恋愛映画だ。

 

×ここから先は、ネタバレ気にしてません。

 

前作で一番痺れたのは、非人間的な行動をする生物としての人と、人間的な行動をする人工物のアンドロイドは、どちらが本質的な意味で「人」であるのかと言うディックの身を削る問いを、人であるデッカードが冷酷にレプリカントを殺害し、レプリカントのロイが最後に人を救うというストーリーで、映画的な興奮と共にスクリーンから投げ掛けてきた点だ。

動物のように雄叫びをあげるロイが、震えるデッカードを救い命を全うする。あの瞬間より人間的だったのはどちらなのか。

その経験を経たから、デッカードはレイチェルを恋する相手として逃げる。そしてレイチェルは普通の人のように生き続けたとナレーションで語られる。

死を恐れ、生きることを望み、対する相手に共感を抱き接する事ができる存在は、物質的に何からできていようが「人」である。

だから私にとってデッカードは、人間としか考えられない。レプリカントではないかと言う話題や監督の発言があっても、いやそう言わせるような存在だったからこそ最終的に「人」なんだと強く思う。

 

この二人の逃避行から続く『2049』の中で、レプリカントであるはずのレイチェルが出産をしていたことは、「人」として逃げた二人結果としては、当然の帰結だ。

どんなにテクノロジーが進化しても人工物の中で細胞分裂をおこし胎児が育ち、出産された子供が成長して行く構造なんてありえない。それを可能にする存在はすでに生物としての人だ。天才タイレルが創造したネクサス7は、人と寸分違わぬ存在だ。いや人そのものだ。

ウォレスの造ったネクサス9は、そこに及ばない人工物としての存在ながら、感情という部分では、人と変わらない。

その新たに加わった存在を主人公とすることで『2049』は、ディックのもう一つの、自意識を感じているこの私以外の回りにいる全ての存在が本当に私と同じようなリアルな存在なのか、そもそもそう考えている私自身のこの感覚がリアルなものなのか、という問いを突きつけてくる。

 

自らの存在を裏付ける記憶や感情が後天的に植え付けられたものなのか経験として手に入れたものなのか、今生きているこの瞬間に絶対的な答えを出すことは出来ない。完全に記憶を植え付ける技術があればいくらでも捏造が可能だから。かなり中二病的な問いだが哲学的な問いなんてそんなもんだ。

明確な答えが出せないこの問いも、人とは何かの問いと同じく、最終的にはそこにある瞬間の行動と思いでしか人か否か、リアルなのかフェイクなのかは決められないという答えが、人にとって絶望であると同時に希望なのだ。

『2049』でKは、自分の記憶を巡り奔走し、状況に弄ばれ、やがて絶望を感じる。

しかし最終的に、デッカードの命を救い、娘との邂逅を実現させる。

 この行いから判断すればKはリアルな人以外の何者でもない。ネクサス8を冷徹に処分する人でないブレードランナーが、最後には雪に包まれ人として死んでいく。

美しく切なく、そして希望と安らぎを感じる素晴らしいラストシーンだ。

 

他にも映画に溢れる水の様々なイメージ、光、ペットとしての動物、ヴァンゲルスをリスペクトしたテーマ曲、進化した屋台などの街の有り様、前作では直接的に表現されていなかったセックスの扱いなど、書きたい事語りたい事は山盛りにある。

またこの先長い期間何度もなんども鑑賞し興奮し続ける事のできる映画、少なくとも私には、がこの『ブレードランナー2049』だ。

爆音映画祭 『ブレードランナー ファイナルカット』 雨音はヴァンゲルスの調べ

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爆音映画祭丸の内ピカデリー

ブレードランナー2049』の予習も兼ねてファイナルカットを選択。

映画の感想は以前書いた下の記事にて。

 

爆音の「爆」に騙されてた。爆発するような音だと勝手に勘違いしてた。

超とか拡とか、もとから映画が持っている、音楽や環境音やSEを最大限まで活かした上映ってことだった。

新体験で、映画の印象がかなり変わる。

この映画ではこんな場所にまでBGMがあったのか、とか雨音の存在感の強さや、バックで交わされる日本語を含めた雑音が背景の街の様子を深めていた。

吐息まで聞こえるような音響で、例えばレーチャルの戸惑いの息遣い、ロイの雄叫びの変化など、音による表情の深まりが映画をされに魅力的なものにしていた。

できるなら他のすべての作品を観たい。が、仕事が・・・。

持っているチケットは、あと2枚。『ブレードランナー2049』『キングスマン

どちらもどんな映画になるのか。すげー楽しみだ。

 

PAは意外と小規模だけど、映画館でこんな状態見るだけでワクワクする。

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爆音映画祭について、こちら。

ラインナップがすごい。できるなら全作品鑑賞したい。

www.marupicca-bakuon.com

 

 

 



『関数ドミノ』 舞台 繋がってんだよ、好きでも嫌いでも 

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劇団イキウメの代表作の一つを、外部演出家と役者によって再演。本多劇場

過去に2つバージョンのあるうち初版オリジナルの戯曲をもとに作者前川知大が改稿している。

 

そこにある空気と役者の存在感が妙に生々しい舞台だった。本多劇場という箱のサイズもあるが、すぐそこにいる誰かの話を横から覗いているような感触だった。

 

主演の真壁薫を演じる瀬戸康史の演技がそう感じさせたのだと思う。ごく自然に今時の若者から、狂気の顔、冷静な観察者、熱狂的な思索者、精神の貧弱へと次々と表情を変えていく様子は、舞台から観客を知らないうちに支配していた。彼の声が多数のシチュエーションを通して一貫したものでありながらトーンで観る側の心情をコントロールしていた。

真鍋のある発想から登場人物たちが不可思議な状況、犯罪的な行為にまで巻き込まれていくのだが、観客も同時に瀬戸の演技で不定な状況に巻き込まれていく。

クローズアップもカットの切り替えもないなかで、最後まで引き込んでいく演技は素晴らしかった。

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前川知大らしいSF的な設定ドミノが、果たして本物なのか、狂った弱者の屁理屈な言い訳なのか、最後まで余談や安易な安心感を与えない物語に説得力を持たせ、最後のシーンに微かな不安な希望を残すのも、瀬戸の演技と、周囲の役者の巻き込まれる受けの演技とが良いバランスで成立しているからだ。

 

ストーリーが投げ掛ける、人の幸福や不幸はドミノのせいなのか、人の心の持ちようや見方によるだけの物なのかの問いかけは、永遠に答えの出ないものだ。

幸せや不幸の因果を物理的に説明できる理由かあれば、それは楽だろう。自分の行いの責任や努力を放棄し、全て外部に託す事ができる。同時に努力や行動では解決できないあまりにも理不尽な状態は本当は誰かの作為や超自然的な何かのせいではないかという疑いを抱いてしまうことを否定もできない。

人は誰しもそれほど強くない。それこそ小さな神様を信じる事は、誰にでもある。

 

外部に理由を見つける姿が狂人のように見える瞬間と、それが一転し超自然を周囲が受け入れ本人が懐疑的になった姿もまた狂人のよう映る瞬間を、強烈に印象付ける構成は見応えがあった。

 

結論なんて出せない事柄を、同情を安易にさせない構成で観客に投げ掛ける寓話は、前川知大らしい骨太なものだ。

前川知大が演出したオリジナルはどんな舞台になっていたのだろうか?

真壁たちが別の登場人物の部屋を監視するシーンでは、今回のように左右に完全に別れるのではなく、多重的に重なり狭い舞台の上に2つの空間を交わらせるようなものだったのだろうかなどと、想像するだけでも興味が尽きない。

 

余談たが、ラストシーンの街灯のアレは、AKIRA童夢のアレだ。大友漫画っぽい設定も含め、ちょっとした遊びが楽しい。まあ勝手な思い込みだけれど。

 

 

舞台『関数ドミノ』 [DVD]

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レキシ コンサート「不思議の国の武道館と大きな稲穂の妖精たち~稲穂の日~」@武道館

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話題のレキシのコンサート。

普段お世話になっている美人MCからお誘いを受けて初参戦。

 

あらかじめ予習を徹底したのもあるが、かなり楽しい体験だった。

「最後の将軍」や「KATOKU」みたいなメジャーな曲はもちろん、昔の名曲までPV見ているだけで、キャッチーで時にメロー、時にファンクと様々に姿を変えるメロディに、あっと言う間に引き込まれる。

さらに、日本の歴史に関するテーマを扱いながら、恋や日常の感情を響かせる歌詞をメロディに合わせるという、他にないアクロバティックな楽曲を、高いレベルで楽しく仕上げている。

 

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音楽技法には詳しくないが、ファンクなリズムやロックなビートが背景にありながら、ファーストタッチのメロディがかなり分かりやすい。

初めて聞いても、どこか身体が反応してしまう普遍性がありながらも、聞いたことのない世界の融合が、かなり楽しい。

 

言い訳はさておき、ライブはフィジカルにもノリが良いのはもちろん、レキシ独自の世界観が頭脳も刺激する。

アラフォー、アラフィフも多いライブなので縦ノリもあまり過激ではなく、ちょうど良い疲労感と肉体の心地よさと頭のシェイク感が癖になる。

アラフィフのおじさんがQ,Q,Qとからだ全体で文字作りながらのっていてもどこも不自然のない、暖かい会場ですよ。

 

「最後の将軍」で"森の石松"として参加した松たか子が、レキシのライブを鑑賞した時に、曲にノリながらも、ふと冷静に考えれば、♪大奥~、大奥~♪と普通のライブではありえない訳のわかんない言葉を楽しく口ずさんでいる大人の集団の不思議さをインタビューで応えていたが、まさにこの感じ。

あとライブでお約束の稲穂のウェイブに、キャッツね。どこのライブにもあるお約束のファン行動だが、稲穂が一面に揺れる武道館のアリーナは、見ごたえあるよ。バカバカしい楽しさだ。

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 イルカは飛び回り、稲穂は会場全体で揺れ、俵が会場をめぐる。おちゃらけてるくせに、突然のソロバラードで泣かせる、緩急ついたエンタメ度数の高い舞台だ。

セットリストはともかく、ゲストがニセレキシという一見地味ながらもおかげで「武田」がライブで聴けると言う豪華っぷり。良いんだか、悪いんだかよくわからないお得感。

 

 

ライブ中は、レキシの曲から急に関係のない歌謡曲に変化したり、躍りが入ったり、ちょっと危険なギャグが満載のため、映像化も放映もできないと言う、適当ぶり。

PVや楽曲で聞くのももちろん楽しいが、ライブにしかないレキシらしさは、多分味わっておいて損のないものだから、興味があればぜひ参戦を。

ちなみに普段はライブよりも作り込まれたディスクの楽曲で音楽を聞く方が好きな私がはまるのだから、この歌詞を許容できる人は騙されてみてください。

 あー楽しかった。

短感想 映画 何か話したいんだけど、言葉が見つからない。

今年に入って観た映画たち。感想を書こうと準備してるんだけど、なかなかうまくまとまらず放っておいた一覧。

短い感想は、映画ドンで鑑賞後すぐに投稿したもの。再観、映画館、WOWOW、VODなど鑑賞方法はバラバラ。

いつくかの感想は、時間をみて書き直して独立した感想にするつもり。

 

アンブレイカブル

スプリット観たら、観ないわけにはいかない。
十数年ぶり。改めて観るとすごい終わりかたしてたけど、ヒーロー誕生と同時に悪役誕生の話でもあって、サミエル・L・ジャクソンを主役としてみるととても切ない。不思議な映画だ。

 

 

『スプリット』

シャマラン監督らしい演出力の冴えた傑作。監禁と多重人格ってテーマはあるようでなかった魅力的な組合せだけど、凡百な監督だとテーマ倒れで最後までもたなかっただろうな。
予備知識無しで観たので、まさかあんな展開になるなんて。
うーん、楽しみなんだけどどうなんだ?
今更ながら感がちょっとあるんだよな。

 

 

ワンダーウーマン

主役の女優が、美しい事が救いでした。
まさにマンガ、これは誉め言葉です。

ウーマンリブの象徴だったワンダーウーマンも、現代に蘇ると娯楽の女王に。キュートで心優しい一面もある女戦士の強さは、なによりも美にある。

 

 

『プロメテウス』

コヴェナントの予習に再観。
人に対する暴君エンジニア、アンドロイドに冷たい人間。神の火を盗んで技術を与えたプロメテウスは共に自己の欲望のみに忠実で、その障害となるのがエイリアンってことは、奴は神なのか?
シャーリーセロンは横に逃げれば善いのにって毎回思う。

 

 

『海よりもまだ深く』

ダメな大人の阿部寛と母の樹木希林の掛け合いが、あまりにも自然で、作り物である映画なことを忘れそうになる。
台風はいつだってイベントだけれど、それすら小市民的なことに好感。
映画館で観るモチベーションが俺にはなかったけれど、家でゆったりと観ていることが心地よかった。
ラストの緩さも、いつまでも続く日常を生きる主人公たちらしい良い区切りだ。
真木よう子が奥さんだったらそりゃ未練たらたらになるよな。
俺もいつまでたっても大人になれないから、主人公の心情や行動に、嫌だなと思いながらも共感しまくり。

 

 

『何者』

いま時の就職活動って洒落にならないくらいに戦争だ。一時の事だし、長い人生から見れば、たかがに見えるかもしれないが、この瞬間に人生の大きな流れが決まってしまうのも事実だ。
主人公の足掻きと自意識の高さ、自分以外はバカだと思えてしまう弱さは、痛いほど共感できる。しかし、映画より原作の方がそうした気分をもっと鋭く突きつけてきた。
若い役者の演技でよい映画になっているが、残念ながら原作の方が切実がリアルだ。

 

 

『暗黒少女』

安い画面だなとおもいながら観始めたが、なかなかの良作だった。チープで嘘臭い線にリアリティラインが設定されているからこその世界が映画として成立してた。朗読5編で構成される、不在の少女の姿がありきたりだが面白かった。いつみ役の女優がブスなのがどうしょうもなく残念だ。あの役は美しく残酷で儚く強くなければならないのに、できそこないのグラビアアイドルみたいな小娘じゃ釣り合わない。

 

 

『 L I F E 』

エイリアンのようで、エイリアンじゃなかった。オチの絶望感は半端なかった。こういう胸糞なエンディングって好きだわ。恐怖よりも一人ひとりの死を悼むシーンが印象に残った。どちらも生きるためだからね。彼から見たら最初に攻撃してきたのは人間だし、ファーストコンタクトの誤解からは、悲劇しか生まないのかね。ある意味王道の展開だけれど、冒頭の火星からのポッド回収の長いワンカット、上下左右前後にカメラが移動しながら人も物も無重力を維持し続けてて、この映画のリアルを構築したのには感心した。

 

 

『グッドモーニング・ショー』

どこかで見たことのあるような事柄の羅列ばかり。肝心の立て籠り犯の要求や行動、テレビを通して視聴者の意見の結果も特に驚きがない普通の映画。テレビ局の裏側もありきたりじゃ見る価値もない。君塚良一だからこんなもんか。

 

 

ストリート・オブ・ファイヤー

ひょんなきっかけで再観。懐かしい。何回観ただろう。
ロックンロールの寓話の名前に恥じない、クールで熱い傑作。
ウォーター・ヒル監督の偏愛に溢れたカットの数々に痺れる。映画ってこうでなくちゃ。
濡れてネオンを反射する路面、みがきぬかれたアメ車、雨の中のキス、高架を走る電車、立ちあがる住民、痩せ我慢の別れ‥
シンプルこそが力で魅力な娯楽映画だ。

 

 

『君の膵臓を食べたい』

わかってたんだよ最初から。原作読んだときも電車のなかで号泣しそうになったから。僕が感情を露にしたシーンで涙が溢れてきた。
「月が綺麗ですね」に代わる現代 I LOVE YOU にノックアウト。

 

 

機動戦士ガンダム THE OLIGIN V 激突ルウム会戦』

あれから30年、何も変わっていないんだな。

 

 

『スキャナー 記憶をよむ男』

古沢の脚本に期待してみたが、さすがの金子修介監督、無難にまとめてきた。良くできた二時間サスペンスのような演出にポップコーンムービーとしては良質な一品。

 

 

『心が叫びたがってるんだ』(アニメ版)

たまたまテレビで流れてたのを最後まで。劇場で観たときは大泣きしたくせに、今日も泣く。それにしても邦画の皆は10代のあの頃が好きだね。俺も振り替えって甘酸っぱくなるの嫌いじゃないけど。ついつい金ぴかのお城で~♪と口ずさんでしまう。

 

 

スタートレック Byond』

映像の迫力は凄いんだけど、前作のイントゥーザダークネスでシビアな設定を見せられた後だけに、普通のスタートレックだった。これはこれでデートムービー、ウィークエンドムービーとしてはありなんだろうけど。

 

 

ジョン・ウィック

あんな可愛いイヌを殺した奴を許していいはずがない。と映画の本筋、主人公の心情とは微妙にズレた目線で観てしまったが、最後までキアヌに魅せられた。シャープ過ぎない動きが逆に生々しくて、嘘の世界をリアルにしていた。続篇楽しみだ。

 

 

『オクジャ』

家畜、屠殺、食肉、自然愛護テロ等など刺激的に見えるテーマながらも、突っ込みが一歩足りない印象。これくらいで、劇場公開が難しいからNetflix製作公開って事だと、ポリコレ含めた世の中の環境、特に製作配給側と受け取ってリアクションする「一般」観客の常識は、かなりヤバイんだと思う。映画なんて悪場所なんだから、テレビや教科書では見られない事をドンドン扱ってかなきゃ。感動や愛しかない映画館なんて糞だ。て思うのは旧世代なのか?

 

 

X-MEN アポカリプス』

真面目なヒーロー映画だわ。マイノリティの抑圧と社会の関わりをベースに監督してたブライアン・シンガーらしい生真面目に全てに見せ場を作る演出は良くも悪くも三部作の締めに相応しい。クイックシルバーのパートくらいしか柔らかい部分がないんだもの。敵役アポカリプスが壮大なのか違うのか最後までわからなかった。
改めて『ローガン』は別格だわ。
この若いチャールズが最後にああなるかと思うと、本編とは関係なく泣きそうになった。

 

 

『ロブスター』

怪作だ。カップル=つがいになれない人間は動物にされる世界。なにかしらの共通項が男女を結びつける価値観になっている中で、カップルになれるか否かを試される施設と、永遠に独りでいることを目的としたゲリラの世界の両者の中で、主人公がそれぞれの場所で目的を達成できない事、環境が逆の結果を生むことが痛烈で興味深かった。性的な動機が表立ってはいないが肯定されている部分が日本では無理だなと思わせる。あんな風に毎朝刺激されたらカップルになりたいと思うよ。少なくとも俺は。逆境で見つけた「愛」を維持するために、主人公は何ができたのか、できなかったのか。エンドクレジットのバッグに流れる海辺の音が暗示的で、考えさせられ続けた。

 

『日本で一番悪い奴ら』

 

クリーピー 偽りの隣人』

香川照之は評判通りのグリーピーさだから言うまでもなくだが、西島秀俊の心の無い男が無自覚なグリーピーさを演じきっているところに感心。矛盾や突っ込みどころは多々あるが、サイコパスに対する無自覚の心無しな男の構図がぞわぞわする恐怖で最後まで面白かった。

 

『俺俺』

駄目だった‥。原作の小説は現代での自己の価値と存在の希薄化、他己との境の崩壊が暴力と暴動などで表現されていて傑作だったけど、映像化、しかもJ系でってのは無理があった。アイドル映画にもなりきれず、中途半端だった。三木聡監督は『転々』は良い映画だったのに、流石に難しい主題だった感じ。

 

 

『ヴィジット』 婆の裸は怖い

スプリットの前に見逃しを補完。シャマラン演出ガチガチで、最後まで凄いテンションだった。プールで感じたこれじゃない感は綺麗になくなっててヒリヒリと驚かされた。
何よりも婆さんのヌードには驚いた。

 

 

溺れるナイフ

こりゃ賛否両論溢れるわけだな。私は好きだ。流行りの青春恋愛キラキラ映画になっていないところが良い。なにより主役の菅田将暉小松菜奈の存在感がすばらしい。評判の良い大友も自然で好感度は高いが、主役二人の力が図抜けていて、この映画はこの二人がそこにいることだけでも成立してしまっている。原作未読なので映画だけの解釈だが、ギラギラした10代のナイフのような全能感や感性が鋭い分だけ、溺れるようにもがいている様子を描いた、胸に突き刺さる映画だった。伴奏の使いかたは酷いが、曲(ピアノ)は良い曲だった。10代で観ていたら衝撃受けてただろうな。
ちなみに長回しの影響もあるが、相米の青春映画に近いものがあるなと感じた。

 

 

『オートマタ』 木から降りた猿の進む先は?

WOWOW録画。冒頭からの空気はディックの『アンドロイドは電気羊の夢を見るか』のようで俄然期待が高まった。アントニオ・バンデラスのうらぶれた格好良さはなんとも言えない良い味。アンドロイドアプリだと折りたたみができないので、最後までの感想はネタバレちゃうので書けない。

 

『ロストバケーション』

さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』

『屍者の王国』

『ペット』