2004-08-01から1ヶ月間の記事一覧

「パンチドランク・ラブ」

「マグノリア」以来のポール・アンドーソン。群像劇かと思っていたらまるで違った。先入観を軽くいなしてくれるこういう裏切られは心地良い。 冒頭のシーンから、まちがなく映画だ。良い映画って奴は、冒頭のシーンからすでに空気が出来上がっている。例えば…

「くたばれハリウッド」

パラマウント映画に今も在籍している伝説のプロデューサー。ロバート・エヴァンズの自伝を原作にしたドキュメンタリー映画。原作の自伝はこの数年のお気に入りの一冊だったので、楽しみにしていたが、今一つだった。 物語や彼の語りなら自伝の方が。深い話や…

「東京ゴッドファーザーズ」

どうしてアニメ?と最初にこの映画の話を聞いた時には思った。が、観終わってみれば、アニメでなければ表現できない世界を見事に顕していた。 実際にはありえないが、イメージとしては確実に存在する東京の夜景の美しさ。そのままその足下で暮らす人々の世界…

「アイデンティティ」

これは何を語っても、ネタばれになりそうだし、興味をそがずに説明するのは難しい。 正規料金で映画館で観てきた方が良いとは薦めにくいけれど、レンタルだったら間違いない。ぜひ借りて観て欲しい。 途中で気が付く過程まで計算されていて、心地良いよ。タ…

泣く。 どうしようもない。体に開いた穴は誰にも何にも埋められない。 先天的に開いた穴なら、それを埋めるために表現する事で埋めようと行動する事ができるのに。 記憶でできた穴は、誰にも埋められない。 俺に物理的な穴があっても埋められない。混乱した…

短髪にしてからは、定期的に美容室に通っている。今日は新人の若者が一人店にいた。 髪を切られる時には、無闇やたらに緊張する。黙って髪切って、洗髪して、マッサージしてくれれば良い物を、気を遣いながら話しかけられると、こっちも気を遣って結局違いに…

「昭和歌謡大全集」

篠原哲雄監督。この監督の作品は良く知らない。主演松田龍平。「青い春」に続いて二作目。映画の中では、父親に顔つきが良く似ているなと感じる。演技の質は別物だけど。 村上龍の小説と、ストーリーはほぼ同じで、やる事のないガキと、生きている意味の無い…

「アンダーワールド」

マトリックスの二番煎じと、酷評を所々で見かけたりしたが、ポスターのイカシタ感じがずっと気になっていた作品。 ヴァンパイヤと狼男との血統を賭けた闘いの話。 人間はほとんど関係しない。北欧の伝説を根に持つ、映画界の中では二大人気のモンスターが、…

てな事をだらだらと書いていられるような心理状況じゃないんだよ。もうできそこないの三流ドラマとバブル時代の業界ドラマのような毎日。夏休みすらやって来ない。どこへ向かって行くんだよ。ハハ。

『さぁ、クルマで出かけよう』 栗本槇一郎

と言うことで、上から続いて久しぶりにページを開いた。 俺のベストカー批評本だ。評論やレビューじゃない。あくまでもクルマを批評している本のベストだ。 15年経った今でもこの本の中で取り上げられている、人の身体感覚とクルマとの関係に関する考察は、…

『カエアンの聖衣』 バリントン・J・ベイリー

奇想天外な設定ははずなのに、何故か読書中はその特殊さに気付かされる事のない、良質な侵略SF。全銀河に渡る衣服を使った侵略と言う、オリジナルティ高い設定だけで、勝ちだ。 作者のイマジネーションが宇宙を駆けめぐり、スペースオペラが展開されていく。…

『富士山大噴火』 鯨統一郎

どうして、こうも薄い本を書いてしまったんだろう。デビュー作の『邪馬台国はどこですか?』は、素直に面白かった。歴史の事実と言われている事柄や謎を、独自の論理ですっと切り取って一本の短編ミステリーとして提供させて見せる手腕は、爽快だった。『と…

「新選組!」について書きたいのだけれど、なかなか時間の調整がつかない。 池田屋の回で視聴が止まっているのがつらい。しかし、そこまでの視聴でも、三谷幸喜をいくら誉めても誉めすぎと言う事はない。 テレビドラマ、特に大河ドラマとしてあっぱれ良い仕…

連日のオリンピックのニュースが気持ち悪い。 別にナショナリズムがどうこうと語る気持ちは毛頭ないが、新聞、ニュースのオリンピックのニュースの量と質が、もの凄く気持ち悪い。 たかだかスポーツの順位争いの結果じゃねーか。感情移入しやすい”美談”の物…

「レムナント6」

押井総監督のSF映画。仙頭がWowow時代に企画したJ-movie warの第一弾の中の一本で、ずっと見たかったのだけれど、レンタルでも見つからずにいた。 60分弱の短編だけれど特撮に樋口を迎え、宇宙船内のワンシュチエーションだけでほとんどが進行する引き締まっ…

『小説探偵GEDO』 桐生祐狩

ちゃんと終わらせないのはずるいが、設定は面白かった。作者特有の悪意が薄いのが残念だけれど、主人公げどのパートナーとして登場する脇役の面々の内面がダークな部分をそれぞれに感じさせて面白い。続きが出てからのトータルの感想しか書けないよな。

ホルモンだけで、腹いっぱいな金曜日。手書き風POPの焼肉店には騙されないと心に強く誓った俺だが、ホルモンには弱い。 旨かった。

書く事、表現する事、表明する事、振り返る事、先を展望する事、望む事、信じる事、生きる事、生活する事についてぐだぐだと考えている。 あるサイトのサブカルチャートや、その周辺でやりとりされていたサブカル・オタクなどの系譜の考察について触れた事が…

激動の週末でした。 予定外の出来事が続き、先週までの状況が一変しました。 楽しい。こういう予期せぬ事の連発、流れの中での処理と対応と言うシュチエーションは大好きだ。 ネガティブ、ポジティブ様々に関連しながら発生する物事に熟慮と即断で応じる歓び…

「高校生ブルース」

『The Answer』

『子供の一生』

「スチームボーイ」

大友克洋16年ぶりの長編監督作品。 シンプルな冒険活劇だ。企画を始めてしった数年前にはスチームパンクものかと思ったが、王道の少年が主役の活劇アニメだ。 とにかく絵が良く動く。CGの部分とそうでない部分に関係なくこれぞ劇場アニメと言いたくなるよう…

「69」

村上龍好き、クドカン好きとしては放っておく事のできない映画だ。 自伝的な小説も、他の作品とは違う脈動感に満ちた良い青春小説だったけれど、この映画も気持ちの良い青春映画だった。 実際の69年の事はまるで覚えていない。79年闘争も小学生だった。だか…