『KILL BILL』

最高。別にタランティーノ作品じゃなくても、最高!B級アクション活劇映画の良さの固まりみたいな映画。上映中どうして観客が笑わないのか不思議なくらい面白いシーンもめじろおしだし、リアルを無視した劇画的な惨殺・流血シーンや、B級の美意識に滿ちたカット満載。ラストシーンのオーレン・イシイとブライドとの雪の庭園での殺陣なんてB級の美意識以外の何者でもない。最高。雪に飛び散る赤い血。白い着物で黒い刀を持つ東洋の美女。最高。でもオーレンの斬られ方だけは、駄目かも。面白いんだけど、かっこよくないかな。それでも何度でも観たいね。このあたりタランティーノだからできた事なのか、そうでないのかなんてどうでもいいよ。監督のファン、特にレザボアとかパルプ好きにはどうもとまどいの感想が多いようだし、一部良識な人には流血暴力、そして日本の姿に拒否感を示す人が多いようだけれど、何言ってるの?って感じ。あの流血や手・足が飛びまくり内蔵ドバッって感じは悪い意味でのマンガでしょ。日本だって確信犯としてやってるの見え見えだし、編集がわざと荒かったり計算して粗雑につくられてる所まで含めて、B級をまじめに作っていて最高だよ。Vol.2早く観てー。なげーよゴールデンウィークまで。
音楽のセンスもあいかわらず凄いね。思わずサウンドトラック買って帰ってきた。プロダクションI.G.のアニメとかこの先Vol.2で出てくる気配の中国風アクション映画のテイストとかもう、わくわくするごった煮映画。アルマゲドンとかで泣いちゃう人とか、ディズニー好きとか、ハリウッド大作でデートするような人にはお奨めしないけど、映画好きな人(くそがつくほどつまんない真面目な人とか、映画に何か教条的なものを求めちゃう道徳好きな馬鹿とか、逆に自分がサブカル系含めてセンスが良いと思ってる人は除く)
にはお奨めだ。それから別にタランティーノがどんな映画にリスペクト受けたとか、ネタ元がなんだとかなんて、これっぽっちも関係ないから。知ってりゃ面白さが深まるけど、知らなくても充分B級の楽しさは満載だから。