網野善彦氏、死去を極東ブログで知る。
そうかもう76歳だったんだな。ずっと現役でいてくれる一人だと勝手に思っていた。人の年については、ずっと頭の中で止まったままだかれ、こういうニュースに触れると、しみじみと自分も年を重ねてきたのだなと思う。『異形の王権』で初めて彼のいわゆる網野史観に触れた。どういう形で俺の中に生きているかは俺の問題だけれど、彼の本はこれかれも俺が死ぬまで傍で生き続ける。正直著作を持つ事は羨ましいと思う。体や脳が死んでも、彼らの言葉は受け手とともに生き続けるから。学生時代に触れた多くの先人逹も、考えてみればすでに高齢だ。栗本だって柄谷だって、蓮実だってすでに爺さんだもんな。浅田彰だってすでにキッズじゃなくなってかなりの年月が経つよな。
網野氏の本は、これかも何回でも紐解く事だろう。感謝と畏敬を感じながら。
ご冥福をお祈りします。

■単行本 『異形の王権』