2008-11-02から1日間の記事一覧

『368Y PAR4第2打』 村上龍

ゴルフ始めて、読み返してみた。 深い。 タイトルの通り、ミスショット後の第2打こそをどう打つかが、男の仕事や生き方なんだってのが染みる。 龍のスポーツものは、実際にやり始めると響くんだよな。短期間で、誰よりも集中して没入する彼だからこそ、共感…

『戦いの子』 カリン・ロワチー

『ドミノ』 恩田陸

『天使のナイフ』 薬丸岳

『アンデッド』 福澤徹三

『東京島』 桐野夏生

無人島、複数の男に女一人。 想像してた展開とは異なる、醜い人の本質的な行動を描ききった。読後感の心地よい一冊。 女の嫌な部分を、女性として隠さず描く姿に共感する。 サバイブの本質ってのは、恐れと性と想像力が産む妄想的弱さなんだよな。

『決壊 上・下』 平野啓一郎

問題作なんだろ。 サカキバラ事件から始まって、著者が最近ずっと拘っていたネット周辺のことを踏まえ、猟奇殺人と新しいコミュニケーションをテーマに、現代の側面を書ききった一冊なんだろ。 確かに「文学」としては、重くこちらに突きつけてくる問いは、…

『テンペスト 上・下』 池上永一

快作!! 買え!!読め!! 今年一番のエンターテインメント小説。 宦官として琉球宮廷に士官した、女性の波瀾万丈の生涯と、琉球王国の亡く姿を描くスピードが尋常じゃない。どこまで詰め込むのかって言うほどの次から次への大展開。 そりゃリアルじゃない…

『ストロベリーナイト』 誉田哲也

『果てしなき闇』 深町秋生

『仕事道楽』 鈴木敏夫

羨ましいの一言につきる。 天才的な巻き込み型の天才。ってか人の才を無理矢理にでも拡張する自我の人。 よくも悪くもこの人がいたから今のジブリがあるんだってのが良くわかる。 俺の宝物「アニメージュ」創刊号が、こんな短期間でこんなやりとりで作られて…

『半島回収』 溝呂木省吾(矢作俊彦)

なぜ別名義? さらりと面白かった。登場人物の台詞や行動原理なんてまんまいつもの矢作じゃないか。 国際謀略小説としても一級品だと思う。 半島を”回収”する。この発想は面白いよ。 南はともかく北にはそれだけの価値があるからね。

『私という運命について』 白石一文

白石の書く男については、時々書いてきた。 不快な癖に読まずにはいられない。このグジグジと嫌な男は俺だ、としか言えなくなる。 そんな著者が女性を主人公にした長編を書いた。 作者らしさに満ちた作品だが、やはり質感が男性目線のものとはかなり違う。 …

『不自由な心』 白石一文

『紗央里ちゃんの家』 矢部嵩

この文章の下手さはわざとか? 壊れた感じは面白いんだけど、ちゃんと書けないのを武器にして誤摩化してる感じが拭えない。巧い壊れた文章だってのが伝わってくれば良かったんだけど・・・。(それは矛盾してるか??) でも、この違和感は文章じゃなきゃ書…

『ヒステリックサバイバー』 深町秋生

第一作の影響か、勝手に最後までグロだと思ってた。 泣いた。 容赦なく底辺な生活や、卑しさを描くくせに、最後に爽やかに泣かせやがって。 設定は、いかにもだけど、お薦め。

「決闘。高田馬場」 パルコ歌舞伎 三谷幸喜

昨年から歌舞伎にちょっとだけはまっていて、数作見たけど、現代歌舞伎ってのはこれが一つの答えで良いのかな。 鳴りものから始まり、大見得で終わる、舞台らしい舞台ではある。 走るってのは、一つの大きな見せ場にしたのは、さすがに三谷らしい挑戦だ。 と…

「ダークナイト」

凄い。 今年はクオリティの高い映画が続いたが、この映画は今年のベストだ。 内容については散々皆さんが書いていて、今更俺が新しく斬新な視点を提供できるわけではないので、書かないが、現代の観客に提供できる最高の形のヒーロー映画だ。これだけ深く、…

「スカイクロラ」

内容はどうでも良いよ。押井が投げたいことは分かった。でも 40を過ぎた俺の問題じゃない。 でもこの映画はダメだった。開幕いきなりの戦闘シーンは完璧だ。心120パーセントの興奮だ。 でもその後の、飛行機の発着シーンが糞だ。だからCGなんか使わなきゃい…

「ハンコック」

「レッドクリフ Part1」

男の友情を深める琴のシーン。良いわ〜 この映画はPart1だけでは完結しないし、2を観て始めて1本の映画なので、感想は2の4月以降で。 それにしても英雄3人、特に関羽の姿には感激した!もうまさに関羽、関羽でしかないってのが映画で大活躍する姿には拍手喝…

「ファーストフードネーション」

原作の方は何倍も増な残念な映画。 屠殺のシーンを感情的に描いてどうする?こんな分かりやすい善悪の話じゃないだろ。 複雑にレイヤーが交差する社会でシンプルな価値観を、安易な消費者に提供するファストフードの功罪は善悪の先にあるもので、でも目の前…

「空飛ぶ幽霊船」

こんなに短かったんだな。 小学生の頃毎夏再放送でテレビで流れてた。 少年向けの活劇としては、文句無く傑作。大人になるとかなり荒いお話の展開に笑ってしまうが、少年のための映画として何が問題があろうか? 作画も町中に突如登場する巨大ロボット、それ…

さすがに2ヶ月以上溜めると多いな。